京、大坂、河内、大和を繋ぐ
東高野街道は、京都と高野山を結ぶ古道で、石清水八幡から始まり河内湖の水際の生駒西麓を南下、大和川を渡り、石川左岸を行き河内長野を終点とする。街道沿いには、縄文・弥生時代からの住居跡、古墳や寺院跡など古代遺跡も多く、平安期には高野山詣での道であった。また京、大坂、河内、大和を繋ぐ幹線道であり、また沿道の町々の生活道でもあった。
太古から脈々と続く東高野街道をくまなく歩くことで、その歴史的背景、自然環境や現代社会との関係などが、大きな時間・空間の中で浮かび上がってくる意味を捉えたい。なによりも、歩いて歩いて、想像力を躍動させて思い巡らしたことが、この街道の古代史に何か新しい意味を付け加えることができれば、それは望外の喜びだ。
大阪府発行「東高野街道マップ」では56㎞の行程だが、何日もかけ、行きつ戻りつし、時には迷うような苦しくとも楽しい街道歩きだった。石清水八幡宮から始め河内長野まで、いろいろ脱線もしながら、東高野街道レポートを11回シリーズで伝えていきたい。