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暗峠越・国道308号線に沿って

大阪から平城京への最短路線は、国道308号線に沿う古道であろう。枚岡神社から暗峠に向かう急な坂道。峠から西畑、藤尾、大門の集落、萩原町で近鉄生駒線と出会う。南生駒から榁ノ木峠を越え追分、国内最大の円墳・富雄丸山古墳へ。西ノ京で垂仁天皇陵に行きつく。

生駒越え

石切から辻子谷に沿う急坂には地蔵が並び興法寺まで88体あり、巡礼道だった。生駒は多数の寺社が点在する修験の山でもあった。山上遊園地からケーブルが通じ、奈良の真言メッカ、生駒の聖天・ 寶山寺に参る。古代から生駒山は難波と大和の境界であり、神武が大和進入を断念させたのは、その霊威を恐れたからではなかろうか。

河内湖北東岸を巡る

野崎観音から飯盛山、野崎城跡へ。楠木正行を祭る四條畷神社から小楠公墓所までの参道は、街の東西の骨格を作る。忍岡古墳周辺は子馬埴輪や馬骨が出土して、渡来人が馬飼の技術を伝えた放牧地だった。寝屋川市域には太秦古墳群があり、北河内の開発には秦氏が活躍した。花崗岩の巨石を組合せた石宝殿古墳は貴重だ。

①葛城・高天原

葛城一族の祖神・高皇産霊の命で天孫降臨がなされた。風の森の麓から高鴨神社を経て高天へ。参道の森を潜ると稲が黄金に輝く広々とした平原に飛び出る、この体験は天上にも昇る体験に似て幻想的。古代人は実り豊かなこの地を高天原と見て守護神を祭り、葛城東麓一帯の支配に乗り出す。まずは葛城一族の原点を訪ねる旅に出かける